- 著者
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山下 和哉
寺崎 泰和
坂口 学
中辻 裕司
吉崎 和幸
望月 秀樹
- 出版者
- 日本神経学会
- 雑誌
- 臨床神経学 (ISSN:0009918X)
- 巻号頁・発行日
- vol.55, no.12, pp.926-931, 2015 (Released:2015-12-23)
- 参考文献数
- 30
- 被引用文献数
-
2
5
症例は65歳の女性である.47歳時に関節リウマチと診断され,内服治療により良好にコントロールされていたが,今回全身痙攣を発症した.頭部MRI FLAIR画像にて左前頭頭頂葉のくも膜下腔に高信号をみとめたため,くも膜下出血が疑われ経過観察となった.1か月後に右下腿から拡大する感覚障害と右不全麻痺が出現し,頭部MRIでは病変の拡大,ガドリニウム造影T1WIで軟膜の増強効果をみとめた.リウマチ性髄膜炎と診断し,ステロイドパルス療法により症状と画像所見の改善が得られた.リウマチ性髄膜炎はまれではあるが,MRIが診断に有用であり,特徴的な画像所見から本症を疑うことが重要である.