著者
若有 治美 才藤 栄一 保坂 隆 神内 拡行 田中 博 寺川 ゆかり
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.91-94, 1989-03-10
被引用文献数
1 2

心因性歩行障害の一症例を通して, 心因性運動障害に対するリハビリテーションアプローチと理学療法士の役割, その訓練法について検討した。心因性運動障害の患者は, 種々の心理的問題を有す為, 治療場面において問題患者として位置付けられることが多い。そこで我々は, 精神科医のコンサルテーションに基づいた, リハビリチーム全体の治療方針の統一により, 問題の理解を試みた。症例の示す様々な「背理現象」に対しては, バイオフィードバック療法・行動療法的アプローチ等を用いた。又, 家庭復帰に際しては二次的疾病利得を考慮し, 現実検討を進め, 患者は生活の自立に至った。
著者
若有 治美 才藤 栄一 保坂 隆 神内 拡行 田中 博 寺川 ゆかり
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.91-94, 1989-03-10 (Released:2018-10-25)

心因性歩行障害の一症例を通して,心因性運動障害に対するリハビリテーションアプローチと理学療法士の役割,その訓練法について検討した。心因性運動障害の患者は,種々の心理的問題を有す為,治療場面において問題患者として位置付けられることが多い。そこで我々は,精神科医のコンサルテーションに基づいた,リハビリチーム全体の治療方針の統一により,問題の理解を試みた。症例の示す様々な「背理現象」に対しては,バイオフィードバック療法・行動療法的アプローチ等を用いた。又,家庭復帰に際しては二次的疾病利得を考慮し,現実検討を進め,患者は生活の自立に至った。
著者
才藤 栄一 小徳 勇人 保坂 隆 浜田 暁子 寺川 ゆかり 中嶋 真須美 豊倉 穣 田中 博 神内 拡行 石田 暉 村上 恵一
出版者
The Japanese Association of Rehabilitation Medicine
雑誌
リハビリテーション医学 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.51-58, 1989-01-18 (Released:2009-10-28)
参考文献数
24

医療者110名へのアンケートにより医療者のリハ患者に対する陰性感情を検討した.(1)回収率75%.問題患者は対象246名中45名18%であった.(2)疾患では脳血管障害,脳外傷で問題率が高く,脳血管障害では重度障害例ほど多数の看護婦が問題視した.(3)全職種が問題とした症例は,陳旧性重度脳血管障害や各医療者の経験の浅い脊損などであった.(4)問題理由のうち,医療者側の因子が15%を占めた.以上の結果は,障害の重篤さやチームの問題などが,陰性感情,即ち陰性逆転移を生じる原因となることを意味している.従って,陰性逆転移の認識,役割論的観点からの検討,チーム構造の明確さ,チームの学習機能の充実などが,より良い医療者-患者関係の樹立に必要であろう.