著者
寺西 浩司 江口 清 中込 昭 今村 輝武
出版者
Japan Concrete Institute
雑誌
コンクリート工学
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.54-63, 1994

高層部の柱を充?形鋼管コンクリート構造としたホテルが, 福井県において2件施工された。グランディア芳泉ホテルでは, 地上12階のうち5階以上の8層, 一方のポートヒル芳泉ホテルでは, 地上8階のうち3階以上の6層の柱にこの構造形式が適用されている。本物件の施工の特徴は, 凝集状シリカフュームを混入した充?コンクリートを開発し, 地上のポンプから直接, 鋼管内部へ圧入した点である。このような工法を確立するために, 充?コンクリートの調合を検討し, 実大スケールの鋼管柱を用いた圧入実験を実施している。本報告では, これらの事前検討結果と, 施工時のコンクリートの製造・管理方法およびコンクリートの充?結果を紹介する。
著者
寺西 浩司 丸山 一平 齊藤 和秀 平岩 陸 森 堅太郎
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.49, no.11, pp.11_8-11_16, 2011 (Released:2012-11-01)
参考文献数
16
被引用文献数
1

NPO法人コンクリート技術支援機構(ASCoT)に組織された「コンクリートの収縮ひび割れ研究委員会」は,コンクリートの乾燥収縮ひずみの推定方法の提案と,収縮ひび割れ対策の整理の2つの課題に取り組んだ。1つ目の課題に関しては,委員会で共通実験を行ったうえで,骨材の影響の考慮に主眼を置いた推定方法を提案した。この方法は,骨材の気乾含水率,比表面積,または粗骨材からの乾燥収縮ひずみの直接的な測定値から骨材の乾燥収縮ひずみを推定し,その値を基に,複合理論によりコンクリートの乾燥収縮ひずみを計算するものである。また,2つ目の課題に関しては,各種ひび割れ対策の有効性を,効果,コストメリットおよび汎用性の面から評価した。