著者
尊鉢隆史
出版者
関西国際大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:13455311)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.149-160, 2012-03-31

前回の研究「小学校体育指導におけるリレー競技の指導」『関西国際大学研究紀要』第12号(平成23年3月31日)1)では,セパレートコースを利用し,理想的なバトンパスを行なうことが,どの程度記録の伸びをもたらすかを明らかにした。 しかし小学校におけるリレー競技の指導では,トラックを周回することで行なわれる。従って,今回は小学校高学年の児童を対象に,実際に授業で行われる曲走路を含んだオープンコースを使用し,リレー競技における理想的なバトンパスの指導法について研究を行った。その結果,曲走路を含むリレー競技の指導では,トラックの曲走路部分にリレーゾーンを設定することにより,ダッシュマークが固定され理想的なバトンパスを行うことができると考えられる。また,上記の方法を用い,短距離走の記録から二人でバトンパスを行ったときの記録(期待値)を設定し目標を定めたところ,記録の伸びをもたらすことができた。