- 著者
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小倉 優海
- 出版者
- 日本マーケティング学会
- 雑誌
- マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
- 巻号頁・発行日
- vol.42, no.1, pp.65-72, 2022-06-30 (Released:2022-06-30)
- 参考文献数
- 30
オンラインショッピングを利用する消費者の増加に伴い,多くのオンライン通販サイトや仮想空間では,消費者の購買をサポートするためにアバターが活用されている。アバターは,消費者のオンラインショッピング経験を高める効果を発揮することが示されており,企業がウェブサイトの運営を成功させるために重要な存在であると言える。しかし,アバターに対する実務的な重要性が高まっているにもかかわらず,アバターに関する研究知見は整理されておらず,アバターに対する体系的な理解は得られていない。そこで,本論では,アバターに関する既存研究を(1)アバターの存在による効果,(2)アバターのデザインによる効果,(3)アバターのコミュニケーションによる効果という3つのテーマに基づいて分類し,それぞれの研究潮流を概観する。また,今後の研究課題として,(1)調整変数の検討,(2)ソーシャルメディアにおけるアバターへの着目,(3)さらなるアバターのデザイン要因の考慮(4)アバターのデザインによる効果とコミュニケーションによる効果の同時的な検討を指摘する。