著者
小出 裕子 橋本 直己 高橋 裕樹 中嶋 正之
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.71-73, 2003 (Released:2008-07-30)
参考文献数
3

近年注目されているAR(Augmented Reality)技術は,仮想世界と実世界とのシームレスな関係の実現を目的としている.この新たな視覚情報提示手法は,双方の世界の長所を同時に活かすことが出来るため,実用面でも,また芸術表現の新たな可能性を秘めるものとしても有用な技術である.そこでこうしたAR技術を,専門的な機材を用いる事無く,より手軽に実現できるような手法を提案する事は,芸術等への応用を活性化するためにも必要となる.本論文では,複数眼ステレオカメラを用いて実世界環境のディスパリティデータを獲得し,色に関する画像処理及び最適化に関するデータ解析を行うことで,対象物体の抽出及び位置,姿勢の検出を行うシステムを提案する.本論文では,以上のアルゴリズムを実装して,プロジェクタを用いた実物体への仮想テクスチャ投影を行うような映像投影システムを構築した.