著者
中島 喜代子 小島 里英 服部 いつか
出版者
三重大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
三重大学教育学部附属教育実践総合センター紀要 (ISSN:13466542)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.13-21, 2013-03-01

本研究では、まちづくりに対する主体的な参画意識を育成するまちづくり学習の手法の一つと考えられる「こどものまち」を小学生対象に実践し、における意識について調査を行い、「こどものまち」が子どもに与える影響を明らかにし、「まちづくり力」について検討した。その結果、以下の知見を得た。(1) 本研究で定義したまちづくり力の要素である課題発見力、総合的思考・判断力、技能・表現力、コミュニケーション力、実践力のすべてがこどものまち体験を通して、向上したことが明らかとなった。(2) 技能・表現力とコミュニケーション力においては、店づくりや売り物品づくり、班での活動などまち体験を通じて実感しやすい部分で大きな影響を与えていることが明らかになった。しかし、擬似的なまち体験から自分のまちに直接つなげて考えることはやや困難であり、課題発見力や総合的思考・判断力における影響は小さい。(3) こどものまちの楽しさの側面では、働く楽しさなどが事前の期待より体験後の楽しさを感じる度合が最も大きくなっており、「こどものまち」は消費者の体験のみでなく、働く体験が子どもに大きく影響を与えていることが明らかになった。