- 著者
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小川 康一
吉浦 紀晃
- 雑誌
- 研究報告インターネットと運用技術(IOT)
- 巻号頁・発行日
- vol.2014-IOT-24, no.23, pp.1-6, 2014-02-20
災害時には,人々のネットワーク利用の殺到によって,災害地への重要な通信が優先的にネットワークに転送されにくくなる問題点がある.本論文では,災害地の通信を優先するといった,災害時のネットワークの対応策について提案する.対応策の具体的な方法は,ネットワークを流れるパケット内の IP アドレス情報から災害地の通信であると判断できた場合には,その通信に 「災害 ID」 を付与することである.ネットワーク機器はこの災害 ID を確認し,災害 ID が付いている場合には優先的に配送を行う.また,災害地からの通信,または災害地への通信を優先制御するために,通信が災害地からのものであるかを把握する必要がある.そのためには,IP アドレスと位置情報の対応関係の把握が必要となる.この対応関係の把握のためにデータベースを利用する.この対応策を具体的に実現する方法の 1 つとして OpenFlow を用いる.