著者
小川 絵美子
出版者
日本文化人類学会
雑誌
日本文化人類学会研究大会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.187, 2009

タイの大学には「ラップ・ノーン」と呼ばれる学科別のイニシエーションが存在する。新年度の一定期間、新入生は上級生から過酷な試練を課され、それを乗り越えてはじめて新入生は上級生に「ノーン」つまり、後輩として認められるという学生たちによる伝統である。2008年6月にチェンマイ県の大学で実施した短期調査から、ラップ・ノーンの発生と存続の要因を蓋然性という観点から考察した。