著者
小川 賢太郎 平山 育男
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会北陸支部研究報告集 (ISSN:03859622)
巻号頁・発行日
no.53, pp.541-542, 2010-07-18

柏崎市は「風のまち柏崎」と呼ばれるほど年間を通して風が強い。強風のため海沿いに砂丘が発達し、この上に成立したのが柏崎の町なみである。県内に同様の立地条件を持つ町なみは確認されなかった。高台となる町なみ全体に年間を通して強い潮風が吹き付け、これが金属製のゴミ箱を錆びさせる。そのため、柏崎の特に海沿いのゴミ箱は昔から使われてきた木製のゴミ箱である。柏崎の木製ゴミ箱は、歴史的に見ても古くから存在し、形や色、作りなどは柏崎の風土を色濃く反映している。即ち、柏崎にとって木製ゴミ箱とは柏崎の歴史と風土を映し出す、環境文化と言っても過言ではない。