- 著者
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大野 信子
仁平 佳奈
小平 了二
- 出版者
- 和洋女子大学
- 雑誌
- 和洋女子大学紀要 家政系編 (ISSN:09160035)
- 巻号頁・発行日
- no.35, pp.p11-19, 1995-03
- 被引用文献数
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2
市販のシイタケ,シメジ(ブナシメジ),マイタケ,エノキタケを適当に刻み,これらを材料の一つとして用いて茶わん蒸しを調理した場合,マイタケを用いたものは卵液が凝固することがなかった。マイタケ子実体からは,これを細かく刻み,蒸留水に浸漬するだけで多量のプロテアーゼが溶出してきた。これに対して,浸漬液中のアミラーゼ,キシラナーゼ,セルラーゼの活性はほとんど検出されないか極めて微弱であった。浸漬条件の若干の検討結果等から子実体には,酸性領域で働く酵素と,中性からアルカリ性領域で働くプロテアーゼの存在が示唆された。両酵素とも活性の至適温度は50℃にあったが,70℃においても30℃におけると同程度のかなりの活性を維持した。本研究を遂行するにあたり,実験に協力下さった和洋女子大学根本真里栄さん,吉野真由美さん,実験協力やご助言を頂いた千葉大学藤井貴明教授,篠山浩文助教授,また試料の提供やご助言下さった合同酒精株式会社,小林文男氏に感謝いたします。