著者
小林 章郎
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.501-505, 2020-06-18 (Released:2020-08-12)
参考文献数
3

障害者の競技スポーツには,impairmentの内容・程度を判定し公平に競えるようクラス分けというシステムが存在する.パラリンピックに出場するために国際パラリンピック委員会公認のクラス分けを受ける必要があり,その準備としてクラス分けに精通した担当医がMedical Diagnostics Form(診断書)を書かなければならず,詳細な病歴・現症・画像資料が求められる.さらに,クラス分けが完了するまでに障害を客観的に証明する筋電図やMRIなどの追加検査を行う場合があり,医師の関与・判断がきわめて重要である.また今後,クラス分けの根拠となるevidenceを構築するため医科学的アプローチが欠かせない.