著者
市川 徳和 板寺 英一 山川 晴吾 橋詰 博行 井上 一
出版者
中部日本整形外科災害外科学会
雑誌
中部日本整形外科災害外科学会雑誌 (ISSN:00089443)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.1-6, 1999

現在まで五十肩(凍結肩)における病理学的報告は少ない。今回五十肩の病態を明らかにするために,関節鏡を使用して関節内の変化を検索し生検により滑膜の病理所見を検討した。対象は14例15肩で,年齢は平均56歳であった。罹病期間は平均5.6カ月,日整会肩関節疾患治療成績判定基準(以下JOA score)は平均51点であった。関節鏡視所見として五十肩では前方関節唇は軽度の摩耗までで関節構成体の変化は少なかった。滑膜は発赤し易出血性であり,上関節腔や肩甲下筋腱嚢付近で増殖していた。五十肩ではほとんどの症例で関節腔が狭く鏡視が困難であった。関節内滑膜の病理所見として血管増生は強く炎症細胞浸潤は軽度であった。また血管の拡張を伴いその中に血液のうっ滞が認められた。以上より五十肩は関節腔の狭小を伴い,関節腔内ではうっ血を特徴とする循環不全の存否が確認できた。
著者
辻 秀一郎 濱田 一壽 山中 芳
出版者
中部日本整形外科災害外科学会
雑誌
中部日本整形外科災害外科学会雑誌 (ISSN:00089443)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.597-599, 2008

当院にて, 2001年6月~2005年7月に加療し6ヵ月以上経過追跡可能であった鎖骨遠位端骨折のうち, 手術を施行したCraig分類typeⅡa, Ⅱb計25例の成績を検討した. 内固定の内訳は肩鎖関節プレート15例, スコーピオンプレート10例である. 調査項目はX線評価, 臨床評価(JOA score)を用いた. 全例で骨癒合が得られ, 臨床成績はJOA score 65点満点中平均60.9点と良好であった. 最終診察時X線像で肩鎖関節亜脱臼を4例に認め, そのうち3例に肩鎖関節部に運動時痛を認めた. これらの障害はスコーピオンプレート使用例に多く発生していた. <br>