著者
小森 正博
出版者
日本耳科学会
雑誌
Otology Japan (ISSN:09172025)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.219-222, 2012 (Released:2013-07-12)
参考文献数
19

一側性難聴をもつ私の体験を述べ、本邦では検討が少ない日常生活や学業上の不自由さ、心理的問題などについて考察する。患耳側からの聞き取りの困難さにより、私は学会発表時に時にマイクの音が聞き取れないことや、患耳側の方と話すときに不便さを感じ座る席に気を遣うこと、話が聞き取れずに時に会話に入るのを諦めることがある。これらは社会人には支障となるもので、心理的負担となり、何らかの支援を必要としている例があるかもしれない。両親からの支援や学校の配慮により私は特に問題がなく幼少期や小学期を過ごせたが、大学卒業時に手術を受けることは両親に反対された。家族から患者へ正しい情報が伝わるとは限らず、また、先天的な疾患をもつ患者は治療によって何が改善するのか十分認識できていない可能性もあるので、しかるべき時期に正しい情報を提供してあげる必要があると思われた。
著者
小森 香 小森 正博 菅沼 成文
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.451-455, 2020-05-10

●妊婦への言葉の暴力は,胎児への虐待である. ●パートナーからの暴言の頻度が増えると,暴言を受けていなかった母親から生まれた新生児と比べて,新生児聴覚スクリーニング検査の要再検(リファー)率が1.44倍高くなる. ●暴言による聴覚神経のダメージは避けることのできるものである.