著者
小池 彩乃 大嶋 玲子 田中 志子 内田 陽子
出版者
社会福祉法人 認知症介護研究・研修東京センター
雑誌
認知症ケア研究誌 (ISSN:24334995)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.65-72, 2019 (Released:2020-06-06)
参考文献数
9
被引用文献数
1

本研究の目的は、老人看護専門看護師実習で受けもちをしたBPSDをもつ認知症高齢者1事例に対して、睡眠センサーを用いて睡眠リズムを可視化させ、BPSD軽減につながるケアを実践し、その評価を行うことである。 A氏は、毎日深夜2時に行われる夜間の排泄ケアにより中途覚醒し、BPSDが悪化していた。そのため、①睡眠センサー(TANITA Sleep Scan®)を使用し、7日間の睡眠状況を可視化させ睡眠パターンを把握した ②中途覚醒が多い時間帯を目安にし、排泄ケアを行った。その結果、BPSDの症状軽減につながった。 深睡眠時の中途覚醒はBPSD悪化の要因となるため、睡眠パターンに基づいたケア提供が必要となる。特に認知症高齢者は、不快感や苦痛を言葉で伝えることが難しくなるため、睡眠センサー等を用いて客観的に睡眠状況をとらえ、より良い睡眠につながる眠りの評価を行うことが、BPSD軽減に重要である。
著者
小池 彩乃 内田 陽子
出版者
北関東医学会
雑誌
北関東医学 (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.91-95, 2022-02-01 (Released:2022-03-18)
参考文献数
12

対象者はA氏,80歳代,女性,要介護1.独居で生活しているが,火の不始末が心配,緊急連絡先への連絡や来訪者の把握が難しいなどの不安を感じていた.そこで,A氏の目に留まりやすくニーズに合わせたデザインのポスターを生活空間に導入した支援を行った結果,安心感をもたらした.その要因として,①A氏の居住空間・動線・目線に合わせたポスターの掲示,②A氏の好むデザインの選択が考えられた.この症例は多くの独居高齢者にも活用できると考えたため報告する.