- 著者
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小沢 一文
海野 啓明
- 雑誌
- 情報処理学会研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
- 巻号頁・発行日
- vol.1990, no.24(1989-HPC-032), pp.1-8, 1990-03-17
多倍長浮動小数点数の高速な除算法を提案する。この計算法を用いると乗算と同じ速さで除算が実行できる。ここで提案するのは、O(n^2)(nは桁数)のアルゴリズムであり、我々が紙と鉛筆によって行なう方法(divide-and-correct法)を用いている。divide-and-correct法では、(単精度数)×(多倍長数)という演算がn回行なわれるが、ここではこの計算過程を省力化することによって高速化を達成している。時間計算量の解析を行なった結果、本アルゴリズムはニュートン法を用いる方法の3倍高速であることが判明した。また誤差解析の結果、本アルゴリズムの相対誤差はmachineεのオーダであることが判明した。