著者
中野 徹 小澤 洋平 直島 君成 亀井 尚 宮田 剛 大内 憲明
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.75, no.5, pp.1169-1174, 2014 (Released:2014-11-29)
参考文献数
20
被引用文献数
2 2

食道癌肉腫は食道癌の中で比較的まれな組織型である.当院において,2000年から2013年の間に食道切除術が施行され,病理学的に癌肉腫と診断された7例について臨床病理学的検討を行った.全例男性,平均71歳.食道亜全摘術が5例に対して,食道亜全摘胃全摘術が2例に対して施行された.肉眼的形態は4例で0-Ip型を呈した.病理学的腫瘍深達度はT1bが3例,T2が2例,T3が2例であった.リンパ節転移を57.1%の症例に認めた.7例中2例に免疫染色でG-CSF陽性であった.1例は術後1年後に肺転移を生じ化学療法を施行している.1例は術後30病日に脳出血のため死亡した.7例中5例が無病生存中で,うち3例は5年以上生存している.深達度の浅い症例でもリンパ節転移の可能性があるので,治療には郭清を伴った食道切除術を中心とし,必要に応じて化学療法や放射線療法を加えることが妥当と考える.