著者
小田原 大 金子 知適 川合 慧
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.64, pp.33-40, 2004-06-18

コンピュータパズルの倉庫番のソルバにおける課題は、手詰りの局面を効率良く検出することであり、特に袋小路の判定は難しい問題として知られている。既存の手法では判定に再帰的な探索を必要とするため、判定の効率が悪い。本稿では、袋小路を含めた「手詰り」状態の一般的な判定方法を提案し、それを探索に組合せることを提案する。具体的には問題を区域に分割し、ユニットと呼ばれる各区域の状態の組合せによって効率的に手詰りの状態を判定する。実際に倉庫番の問題に適用したところ、既存の手法では判定が難しい局面に対しても手詰りと判定することに成功した。A new method of detecting deadlock states is proposed. We define unit as a part of a map, and decompose a map into units. Each unit has gateways. The keeper can enter the unit through some gateways depending on status of other areas. We judge whether the entire state is a deadlock or not by using combination of local status of units. As a result, we could express a lot of deadlocks and showed ways of applying it to effective search.
著者
五十嵐達也 塩浦 宏祐 谷 友太 小田原大昂 井上 和樹 星野 涼 松岡 秀典 三友 恵一
出版者
一般社団法人 日本地域理学療法学会
雑誌
地域理学療法学 (ISSN:27580318)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.52-58, 2023 (Released:2023-03-31)
参考文献数
31

【目的】要支援・要介護高齢者を対象に,生活空間での移動性の広狭を判別する修正版5回椅子立ち座りテスト(modified SS-5)と片脚立位時間(OLS)のカットオフ値を明らかにすることを目的とした.【方法】要支援・要介護高齢者66名(年齢80.9±7.6歳,女性39名)をLife Space Assessmentの点数から2群に分類した.modified SS-5とOLSのカットオフ値と判別精度を,ROC曲線によるYouden IndexとAUCで算出した.【結果】AUCとカットオフ値は,modified SS-5が0.905(感度0.889,特異度0.754)と12.82秒,OLSが0.860(感度0.778,特異度0.842)と7.25秒であった.【結論】要支援・要介護高齢者の生活空間での移動性の広狭の判別には,下肢筋力とバランス能力が重要な指標であることが示唆された.本研究の結果は,社会参加の向上を目指した理学療法における目標設定や介入計画の意思決定に寄与する知見である.