著者
小石 真子
出版者
学校法人 天満学園 太成学院大学
雑誌
太成学院大学紀要 (ISSN:13490966)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.225-231, 2009
被引用文献数
1

インフォーマルな高齢者サロンの実態を把握し,サロンの役割とサロンの継続に関連する要因を検討した。1.インフォーマル高齢者サロンは,自主的な取り組みで,参加者の楽しみとなっていた。また,参加者同士の交流会で,個人の生活力を高めていた。2.参加者の共通性は,サロンの発起人とゆかりがあること,絵手紙や手芸の制作に関心があることであった。3.サロンの継続のための条件は,余暇時間があること,家計が安定していること,日常生活動作が自立していること,そして,本人および家族による健康管理ができていることであった。
著者
小石 真子
出版者
日本健康医学会
雑誌
日本健康医学会雑誌 (ISSN:13430025)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.87-89, 2011
参考文献数
9
被引用文献数
1

高齢者サロンにおいて,寝たきりを予防するための取り組みとして平成21年1月から標語を記したかるた(寝たきり予防健康いろはかるた)を会員間で意見を出し合い完成させた。このかるた作りが高齢者の行動変容に及ぼす効果について検討することを目的にサロン会員17名を対象とした質問紙調査を行った。回答を得た会員は13人であり回収率76.5%であった。作成したかるたの標語の内容は,「骨折予防」に関連したものが17句でもっとも多く,ついで「栄養・運動・休養」に関連するもの11句,「気持ちの持ちよう」に関するもの10句であった。かるたづくりに参加しての意見としては,「人の役に立ちたい」,「かるたはわかりやすい」,「注意喚起した」,「年齢を自覚」,「知恵を出し合った」,「楽しかった」,「感心した」があった。かるた作りに関連した保健行動の変容として,新たに始めた行動,再び始めた行動止めた行動は,かるたの標語を参考にしたものが多かった。これらより,寝たきり予防の取り組みとして「かるた作り」を高齢者サロンの活動として行ったことは評価できると考える。今後,「寝たきり予防健康いろはかるた」の活用方法に関する検討や高齢者の保健行動に関する継続した調査が必要と考える。