著者
福家 洋子 大石 芳江 岩下 恵子 小野 晴寛 篠原 和毅
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.41, no.10, pp.709-711, 1994-10-15 (Released:2011-02-17)
参考文献数
11
被引用文献数
3 7

沢わさびの水抽出画分は,胃がん細胞MKN-28の細胞増殖を著しく抑制することを見いだした.活性成分は,限外ろ過による分子量分別の結果,分子量5000以下の成分であり,わさび中に存在する酵素および辛味前駆物質(シニグリン)辛味成分ではないことが確認された.また活性は90℃, 10minの加熱条件によってもほとんど影響を受けず安定な成分であることが確認された.
著者
小野 晴寛 足立 圭子 福家 洋子 篠原 和毅
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.10, pp.1092-1097, 1996-10-15
被引用文献数
4 19

1) 沢わさびの水抽出画分を試料として,ヒト胃がん培養細胞MKN-28の増殖抑制作用を示す成分を単離し構造を決定した.<BR>2) Sephadex G-15で分取されたP 5画分は,5FU, MMCなどの抗がん剤よりも強い細胞増殖抑制活性を示した.<BR>3) FAB-MS, EI-MSによる測定結果から活性成分の分子量は205と決定され,組成式をC<SUB>8</SUB>H<SUB>15</SUB>N<SUB>1</SUB>O<SUB>1</SUB>S<SUB>2</SUB>とした.<BR>4) IRおよび二次元NMRスペクトルの結果より活性成分の構造式を6-methylsulfinylhexyl isothiocyanateと決定した.