著者
小長井 健 坂本 一憲 宇佐見 俊行 雨宮 良幹 宍戸 雅宏
出版者
日本植物病理学会
雑誌
日本植物病理学会報 (ISSN:00319473)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.101-110, 2005-05-25 (Released:2009-02-19)
参考文献数
34
被引用文献数
6 9

緑肥エンバク野生種の栽培・すき込み後のトマト土壌病害の発生をピシウム苗立枯病,リゾクトニア苗立枯病,萎凋病,半身萎凋病および青枯病を対象に調査した結果,半身養凋病のような進行の遅い土壌病害の発生が抑制され,特に非殺菌時にその効果が顕著に認められた.その原因として,エンバク野生種栽培・すき込みに伴う土着の土壌微生物相の量的および質的変化による影響が,希釈平板法,微生物活性量およびPCR-DGGE法から示唆された.また,エンバク野生種由来の化学物質の抗菌性が関係している可能性も示した.