- 著者
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尾山 慎
- 雑誌
- 文学史研究 (ISSN:03899772)
- 巻号頁・発行日
- no.48, pp.11-23, 2008-03
はじめに : これまで、論者は主に萬葉集を対象に子音韻尾字音仮名について検証し、概ね次のようなことを指摘した。集中における市音韻尾字の音仮名使用は、連合仮名という方法が行われておらず、略音仮名と二合仮名の二種で認められ、前者は一字一音の仮名書きの浸透に伴って使用度数を伸ばすが、後者は逆に衰退の一途に向かう。また、略音仮名の字種において、使用頻度を伸ばし続ける頻用字群と、概ね一回起性使用の字種とがあるが、後者は訓字主体表記における使用がやや多いという特徴がある。……