著者
尾方 太亮 高野 吉朗 松瀬 博夫
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.653-656, 2021 (Released:2021-08-20)
参考文献数
19

〔目的〕慢性腰痛者に対し長期間の低強度有酸素運動を実施し,疼痛閾値(PPT)の運動前後の変化を検証すること.〔対象と方法〕対象は腰痛が12ヵ月以上ある慢性腰痛者8名とした.測定方法は,腰部と上下肢など身体部位7ヵ所のPPTと,腰部のVisual Analogue Scale(VAS)を介入前・介入後・介入後8週目の合計3回測定した.運動介入内容は,自転車エルゴメーター運動を週2回・8週間の合計16回実施した.〔結果〕介入前後で比較した結果,全てのPPTと腰部のVASが有意に向上していた.介入後8週目の測定では,介入前と比較し,上下肢など4ヵ所のPPTで有意な向上が認められた.〔結語〕定期的な自転車エルゴメーターでの低強度の運動は,慢性腰痛者のPPT向上に伴い,腰痛の軽減が認められた.