著者
後藤 典子 熊坂 聡 三瓶 典子 澤 恩嬉 齋藤 美穂 山上 龍子
出版者
山形短期大学
雑誌
山形短期大学紀要 (ISSN:13477366)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.13-26, 2010-03

はじめに インドネシア・フィリピンとの経済連携協定(EPA)による看護師・介護士を目指す外国人の来日で、看護・介護分野と日本語教育との連携の必要性が認識され始め、介護のための日本語の教科書や補助教材が作成されてきている。本学には、日本の大学に進学するための日本語を学ぶ留学生別科と介護士を養成する人間福祉学科があり、人間福祉学科では今年度から留学生も受け入れることになった。しかし、山形で外国人介護士の教育を行う場合、上記のような教材を利用しても、特に地域語を話す介護保険施設利用者(以下利用者)との会話などは簡単ではないと予想されることから、両学科の教員が連携して、介護のための地域語教材を開発することになった。実際には外国人介護士に対してどのような日本語が話されることになるのかを調査するために、まず利用者と留学生の実際の会話を録音し、その録音資料を基に、どのような方言が使用され、それらは外国人にどのように聞こえ、どのように理解されているかをみることにした。