著者
山下 裕企
出版者
青山学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究は、税負担削減行動の指標の日本における特徴および有用性について、理論的・実証的に検討するものである。本研究では、カレント実効税率、残余BTD、およびtotal BTDという3つの指標を取り上げ、これらの年次傾向、業種傾向、決定要因、および連結と単体の違い等を明らかにした。さらに全体として、単体に比べて連結の税負担が重い傾向にあるが決定要因は共通のものが多いこと、日本では残余BTDとtotal BTDが同様の傾向を示していることなども明らかになった。
著者
山下 裕企
出版者
日本管理会計学会
雑誌
管理会計学 : 日本管理会計学会誌 : 経営管理のための総合雑誌 (ISSN:09187863)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.45-56, 2002-03-31

投資案の評価を行う際には、キャッシュフローの一部として投資によって生じる法人所得税キャッシュフローを測定する必要がある。この法人所得税キャッシュフローの測定には実効税率が用いられるが、日本の多国籍企業が外国子会社を通じて投資を行う場合には、国際的な二重課税を排除するために外国税額控除方式が用いられているので、これを考慮した実効税率が必要となる。そこで本研究では、まず外国税額控除方式を考慮した実効税率を提案し、投資による法人所得税キャッシュフローを測定する方法を示す。また提案する実効税率は源泉地国の法人所得税率、法人税と住民税の合算税率、事業税率、外国源泉税率、および割引率によって影響を受けるので、次にこれら各要素の変動が実効税率に対して与える影響を検討する。その結果、特に、源泉地国の法人所得税率や外国源泉税率の増加に対して、実効税率は、一定の範囲内で減少し、それ以外では増加するといった特徴的な変化をすることが明らかになる。