著者
見城 道子 今福 恵子 大杉 紘徳 山下 香枝子
出版者
日本保健医療福祉連携教育学会
雑誌
日本保健医療福祉連携教育学会学術誌・保健医療福祉連携 (ISSN:18836380)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.50-60, 2011 (Released:2019-09-26)
参考文献数
20
被引用文献数
1

本研究の目的は,在宅における行動障害および精神症状(以下BPSD)を有する認知症高齢者へのケアについてIPWの観点から,看護,介護,リハビリテーションを中心に各分野のアプローチの実際を文献検討から明らかにすることを目的とした。国内で発表された日本語文献を医学中央雑誌にて検索した。検索語は「認知症」「BPSD」「連携」を組み合わせた語と「看護」または「リハビリテーション」または「介護福祉士」「ケアマネジャー」「社会福祉士」を連結させて行い,施設内のケアに関するものを除いた。 BPSDを有する在宅の認知症高齢者のケアにおける「連携」に関する論文は,看護学とリハビリテーション学分野においては,2006年から発表されており,増加傾向であった。すべての分野の論文に共通して「専門職の専門領域の確立」と「目標の共有」に関する記述が確認されたことから,多職種連携と協働による支援の必要性は認識されており,IPWの推進が重要である。