著者
田島 明子 今福 恵子
出版者
聖隷クリストファー大学社会福祉学会
雑誌
聖隷社会福祉研究 (ISSN:18826199)
巻号頁・発行日
no.12, pp.24-33, 2019-11-30

目的:静岡県内のパーキンソン病在宅療養者の災害に対する準備状況についてアンケート調査とインタビュー調査を行い、それらの結果からパーキンソン病在宅療養者の災害に対する準備の現状を明らかにし、課題と対策を検討した。対象:静岡県内に居住するパーキンソン病在宅療養者。方法:パーキンソン病友の会を通してアンケート調査とインタビュー調査の依頼をした。結果:水・食料・薬の備蓄をしている人が多かったものの、避難経路や避難方法、近隣との日頃からの付き合いや災害時の協力の依頼はしておらず、家族とも特段話し合いをしていない人が多かった。考察:実践的で具体的な計画を家族で話し合いながら立案する、参加しやすい、災害時に役に立つ防災訓練の工夫、災害時に役だつ薬や障害についての情報を共有できる機会が必要であると考えた。
著者
見城 道子 今福 恵子 大杉 紘徳 山下 香枝子
出版者
日本保健医療福祉連携教育学会
雑誌
日本保健医療福祉連携教育学会学術誌・保健医療福祉連携 (ISSN:18836380)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.50-60, 2011 (Released:2019-09-26)
参考文献数
20
被引用文献数
1

本研究の目的は,在宅における行動障害および精神症状(以下BPSD)を有する認知症高齢者へのケアについてIPWの観点から,看護,介護,リハビリテーションを中心に各分野のアプローチの実際を文献検討から明らかにすることを目的とした。国内で発表された日本語文献を医学中央雑誌にて検索した。検索語は「認知症」「BPSD」「連携」を組み合わせた語と「看護」または「リハビリテーション」または「介護福祉士」「ケアマネジャー」「社会福祉士」を連結させて行い,施設内のケアに関するものを除いた。 BPSDを有する在宅の認知症高齢者のケアにおける「連携」に関する論文は,看護学とリハビリテーション学分野においては,2006年から発表されており,増加傾向であった。すべての分野の論文に共通して「専門職の専門領域の確立」と「目標の共有」に関する記述が確認されたことから,多職種連携と協働による支援の必要性は認識されており,IPWの推進が重要である。
著者
今福 恵子 川村 佐和子 深江 久代
出版者
静岡県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

静岡県内の15名のパーキンソン病療養者や7名の保健師を対象に、想定される避難所における生活障がいや必要とされる支援について半構成的面接を実施した。その内容を元に、小地域で活用できる災害支援マニュアルを作成した。災害時に予想されること、災害に備え準備すべきことなど自助実行が必要とすることが示唆された。今後もさらに改良をしていくことが必要である。
著者
今福 恵子 深江 久代
出版者
静岡県立大学短期大学部
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

本研究では、難病患者の災害準備に対する意識調査、実態調査をALS協会や、静岡市保健所、三重難病相談支援センターの協力を得て調査した。その結果、災害準備をしている人は30%であった。さらに「何をどのように準備したらよいかわからない」といった自由回答もあったため、難病患者宅に訪問し、どのような内容がマニュアルに載せてほしいか意見を聞きながら、難病患者当事者の視点に立った災害マニュアルを作成した。