著者
山中 秀夫
出版者
天理大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

NACSIS-CATに蓄積した書誌情報の分析をもとに,著作典拠コントロールとしての統一タイトルの課題を研究した。日本古典籍目録では,著作典拠コントロールは必要不可欠なシステムであるが,その際の課題を考えた。次に,共有する情報として出版者情報の分析を行った。識別情報としての出版者情報の重要性を確認するとともに,出版者名と時代,所在地,書名をキーとして探索できるシステムを試作した。
著者
山中 秀夫
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 = The journal of Information Science and Technology Association (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.57, no.12, pp.556-560, 2007-12-01
参考文献数
19

本稿では,和古書の特異性,重要性と組織化およびイメージ・データの有効活用について論及する。近年,和漢古書のための標準的な書誌記述規則が相次いで公表・制定された。日本の重要な文化遺産である和古書は,膨大でかつ多種多様な印刷資料と書写資料が現在まで伝存している。全体像が未だ充分になっていない現在,和古書の総合目録の構築は意義ある学術情報流通基盤整備事業である。有効な目録の構築を進めるための方法として,イメージ・データとのリンクを提案する。各機関が現在までに蓄積した大量のイメージ・データを網羅的に検索する手段はほとんどない。テキスト・データである書誌記述とリンクすることで,書誌記述の一部として利用者への効果的な情報提供が可能になる。