著者
山内 晋次
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
Jiangnan Culture and Japan : A Rediscovery of Resources and Human Exchange
巻号頁・発行日
pp.201-211, 2012-03-23

江南文化と日本 : 資料・人的交流の再発掘, 復旦大学(上海), 2011年5月27日-29日
著者
山内 晋次
出版者
神戸女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究課題では、10~16世紀頃のアジアにおける、火薬原料としての硫黄の国際的な流通構造の推移を、日本産の硫黄も含めて、全体的に考察することをねらいとした。その結果、10~13世紀頃のアジアにおいては、当時世界で唯一、火薬・火器技術を保持していた中国に向けて、その原料としての硫黄が一極集中的に流れ込んでいく、という国際的な流通構造がみられたことが明らかになった。そして、続く14~16世紀頃になると、中国による火薬・火器技術の独占が崩れ、アジア各地にその技術が伝播したことに伴い、中国も含めた複数の地域を流入の核とする多極的な国際流通へと、大きく構造が変化したことがわかった。