著者
横尾 武夫 片平 順一 小林 英輔 山本 乃里子
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要 (0xF9C5)教科教育 05 教科教育 (ISSN:03893480)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.p281-290, 1985-12

方位(東西南北)に関する基本的な知識や技術を身につける訓練は、初等教育の段階で行う必要がある。方位の学習は、それが一つの生活技術であること、自然探究の基礎知識であること等の外に「対自的な物の見方」を育てることに意義がある。初等教育における方位の学習の内容には、太陽及び天体の日周運動、地図、方位磁針が含まれる。ここで提案する、各学年の教材については、(1)児童の認識発達に応じた教材の選択を行うこと、(2)それぞれの教材が有機的な連繁を持っていること、に主眼がおかれている。学習をより効果的に行なうには、現在の学校教育の態勢の枠組を越えた考え方が必要である。すなわち、(1)野外教育の場を活用すること、(2)総合学習又は合科学習の場を拡げること、(3)生活学習を重視すること、等である。