著者
前田 ひとみ 岡本 淳子 寺本 淳子 山下 清香 山本 悌子 成田 栄子
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.2_14-2_20, 1989

より行動化され易く、また、母親の意識を高めることの出来る保健指導を検討する為に、育児指導の内容や方法が異なる竜北町と熊本市の1才6ケ月児検診における母親の育児行動ならびに児の日常生活習慣の自立等の実態とそれまでに受けた指導とを比較した。 その結果、児の発達を追いながら個別性を考慮し、期間を区切って身近な目標を持たせるような指導は効果のあることが示唆された。そして、集団指導は効果的な指導の場となっており、加えて実習することによって母親自身に方法や知識が確実に習得されると思われる結果が得られたことから、項目によっては単に口述だけでなく、実習をまじえた指導がより効果的であると考えられた。一方、正常な発達過程や家族の生活形態や家族形態の影響を受け易い日常生活習慣については、指導の効果が現れにくいことが示唆された。