著者
永田 郁子 上國 愛 岡本 淳子 井町 海太 䑓丸 裕 中西 慶喜 大下 孝史 藤本 英夫
出版者
特定非営利活動法人 日本臨床細胞学会
雑誌
日本臨床細胞学会雑誌 (ISSN:03871193)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.39-45, 2016

<b>背景</b> : 腹腔内原発二相型滑膜肉腫の腹腔内洗浄水と腫瘍捺印の細胞像を報告する. <br><b>症例</b> : 50 歳代, 女性. 約 15 cm 大の腹腔内腫瘍に対し, 腹腔内洗浄細胞診と腫瘍捺印細胞診が行われた. 腹腔内洗浄水では, 孤立性の紡錘形異型細胞が少数と小集団の上皮様異型細胞が, 腫瘍捺印では, 細胞密度の高い紡錘形異型細胞集塊と小集団や孤立性の上皮様異型細胞が認められた. 紡錘形異型細胞は, 葉巻状核や核のくびれ, 核内細胞質封入体が, 上皮様異型細胞は類円形で, N/C 比大, 核圧排像, 相互封入像がみられた. 病理組織学的には, 束状配列の紡錘形細胞成分と, 胞巣状の上皮様細胞成分が認められ, EMA, AE1/AE3, CK7, vimentin, calretinin に陽性であった. また, RT-PCR で SYT-SSX1 transcript が証明され, 腹腔内原発二相型滑膜肉腫と診断された. <br><b>結論</b> : 二相型滑膜肉腫の細胞診断には, 紡錘形異型細胞と上皮様異型細胞の腫瘍細胞の出現が手掛かりになると思われ, また, 診断には融合遺伝子の証明が有用である.
著者
岡本 淳子 Okamoto Junko オカモト ジュンコ
出版者
大阪大学大学院言語文化研究科
雑誌
言語文化研究 (ISSN:03874478)
巻号頁・発行日
no.45, pp.37-57, 2019-03-31

【学術論文】El objetivo de este trabajo es aclarar todo lo posible la situación real de la censura franquista de las representaciones teatrales.Primero, se hace una descripción detallada de todo el proceso: el procedimiento para los trámites deun expediente, detalles sobre los impresos que cumplimentaban los censores, los criterios de la censura y la identidad de los censores.En segundo lugar, analizamos los expedientes de censura franquista dirigidos al más importante dramaturgo de la época, Antonio Buero Vallejo. El análisis está basado en las correcciones y supresiones que indicaron los censores.Finalmente, se llega a la conclusión de que algunos censores carecían de un fuerte sentido de la responsabilidad. Otros, motivados probablemente por un exceso de trabajo y por la situación comprometida en que podían poner a los escritores, evitaban tomar decisiones. Nuestro trabajo también aclara que la mayoría de los censores no tenían en cuenta la vertiente política del dramaturgo y solo se limitaban al juicio del valor literario de sus obras.
著者
岡本 淳子 永井 智 佐藤 秀行 下山 晃司 金 亜美
出版者
立正大学心理臨床センター
雑誌
立正大学臨床心理学研究 (ISSN:21883017)
巻号頁・発行日
no.11, pp.19-30, 2013-03-31

本学では、原則1年間の学校臨床心理実習を実施しており、主旨としてはスクールカウンセリング実習生として活動している。学校実習では、実習生は学校という組織の中で自分の臨床活動の「場」を作り、そこに生きる人々を対象に臨機応変な心理臨床活動を行っていくことが求められる。心理臨床活動の専門性からみると応用編とも言えるその活動は大変に難しいが、それだけに臨床的な成長も期待される。実習にあたっては、学校教育の運営や教員組織運営、子どもたちの学校教育の営み、スクールカウンセラーの相談体制に支障を起こさずに、地道な活動を積んでいくことを心がけることが重要である。大学院としては、院生の実習に責任をもつ必要があるが、実習生を派遣する先の「場」の確保そのものにも困難が伴うのが実状である。本論文では、実習のシステム構築について、実習生派遣体制のフレーム構築という側面に焦点をあてて、開始から9年間継続されてきた実践を振り返り考察する。システム構築にあたっては、派遣要請をとらえるタイミング、「場」の管理機構と交わす文書に実習への考え方を反映させること、「場」と院生の関係の実状をとらえた堅実な連携、危機対応を含めた臨機応変な対応、大学院教員によるコーディネートやバックアップ体制が重視された。その上にたって、院生の臨床的成長が育まれると考えられた。At Rissho University we have been implementing the field training program for clinical psychology students at the graduate school. The main objective of this program is to allow the students to perform counseling activity at public schools. To successfully implement the training session, we, first of all, have to ensure that this training does not interfere with the actual educational curriculum as well as the school activities and organizational structure of the school faculty in addition to the existing school counseling system. The student has to establish their position as the clinical psychologist trainee and create the opportunity to perform the counseling activity with while recognizing the reality of the educational site. This enables the student to develop their expertise. However, there is a difficulty to even find a school that provides the training opportunity. In this thesis, we will focus on building and designing the framework for the system to dispatch the clinical psychology students by analyzing the 9-year training records that we have accumulated since the start of this program. To establish the above system, timing of dispatching a student must be considered as well as the inclusion of the program policy in the agreement with the school that accepted the program. This thesis explains the importance of student communication with the local school faculty, designing the emergency measures from clinical psychology viewpoint in addition to the backup support by the graduate school.研究論文
著者
前田 ひとみ 岡本 淳子 寺本 淳子 山下 清香 山本 悌子 成田 栄子
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.2_14-2_20, 1989

より行動化され易く、また、母親の意識を高めることの出来る保健指導を検討する為に、育児指導の内容や方法が異なる竜北町と熊本市の1才6ケ月児検診における母親の育児行動ならびに児の日常生活習慣の自立等の実態とそれまでに受けた指導とを比較した。 その結果、児の発達を追いながら個別性を考慮し、期間を区切って身近な目標を持たせるような指導は効果のあることが示唆された。そして、集団指導は効果的な指導の場となっており、加えて実習することによって母親自身に方法や知識が確実に習得されると思われる結果が得られたことから、項目によっては単に口述だけでなく、実習をまじえた指導がより効果的であると考えられた。一方、正常な発達過程や家族の生活形態や家族形態の影響を受け易い日常生活習慣については、指導の効果が現れにくいことが示唆された。