著者
山本 文香 岩井 儀雄 谷内田 正彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.328, pp.177-184, 2008-11-20

本稿では,GPUを利用することで移動物体領域の検出処理を高速化し,リアルタイムで高精度な移動物体検出を行うことを提案する.GPU (Graphics Processing Unit)は,全てのピクセルについて同じ計算を繰り返す処理を高速に実行できるので,GPUを利用することでピクセルベースの移動物体検出手法の高速化を図ることができる.GPUを利用して,ABM (Adaptive Background Model:明るさ可変背景モデル)とMSC (Margined Sign Correlation:マージン付き符号相関)を用いた移動物体領域検出を行うことで,CPUを用いた場合より9倍以上高速に計算できることを確認した.このシステムを解像度720×486のカラー動画像に適用した結果とその処理時間を示す.