著者
増田 智先 山本 由貴
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.33, no.5, pp.397-405, 2018-11-25 (Released:2019-02-25)
参考文献数
24
被引用文献数
1

メサラジン(別名:メサラミン、5-アミノサリチル酸、5-ASA)は、潰瘍性大腸炎とクローン病からなる炎症性腸疾患の第1選択薬として使用される。5-ASAの有効性は、炎症部位への薬物送達の程度によって決定されるが、それは製剤により異なる。近年、特に潰瘍性大腸炎に対する治療薬としてdrug delivery system(DDS)技術を駆使した5-ASA製剤が次々と開発されており、治療効果向上に貢献している。そこで本稿では、それぞれの5-ASA製剤の薬物動態学的特徴に着目し、製剤の有する特徴と臨床的有用性について紹介する。