著者
宮本 友樹 山本 隆太郎 片上 大輔
出版者
Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.731-735, 2023-08-15 (Released:2023-08-16)
参考文献数
10

本研究では,対話型擬人化エージェントの受容性について,日米比較の観点で議論する.具体的に,「調査1:社会に進出するロボットとの対話に関する受容性のオンライン調査」および「調査2:対話型擬人化エージェントとの対話を想定した言語的配慮の印象評価」を実施する.調査1では,固有の擬人化エージェントを指定せず,社会に参画するロボット全体に対して抱いている否定的態度と不安印象を評価する.調査2では,対話型擬人化エージェントと対話する想定の動画を実験参加者に視聴してもらい,その印象を評価する.これらの調査の結果,アメリカ人参加者は擬人化エージェント全体に対する否定的態度や不安な印象が日本人参加者より強い傾向にあったが,その一方で擬人化エージェントと疑似的な対話を行なうシチュエーションにおいてアメリカ人参加者に対する受容性を日本人参加者よりも高めることが可能であることが示唆された.