著者
山本 雅代
出版者
仁愛大学
雑誌
仁愛大学研究紀要 (ISSN:13477765)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.81-97, 2008-12-30

SIMSOC(Simulated Society)はアメリカの社会学者W. A. Gamson によって作成された模擬社会ゲームである.ゲームシミュレーションの1つであり,このゲームの目的は実際の体験を通じて,社会の仕組みを学生に学ばせることである.参加者はゲームを通じて社会秩序の確立,その維持,対立,葛藤や支配の問題に直面するが,それを自分達の力で解決に導いていく.その過程の中で社会の仕組みを学んでいくことになる.実施されるゲームはその時々の参加者の特性やゲームの設定によってさまざまな社会が展開される.SIMSOCは現実にそくした社会を展開すべく,今までに幾度か変更されながら実施されている.2000年に出版されたマニュアル第5版ではベンチャービジネスやヒューマンサービスなどがゲームにプラスされている.ここでは,本学において実施したゲームをとりあげ,SIMSOC の特徴や,参加者がゲーム内で直面する社会的葛藤や対立,またそれに対してどのように解決していくものなのか概観し,SIMSOC の紹介とする.
著者
山本 雅代
出版者
関西学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

産出能力が言語間で極端に不均衡な受容バイリンガルが行う言語混合の特徴や機能を、(1)言語混合要素の類別、(2)言語混合の文法的適正、(3)劣勢言語の語彙拡張を促進する機能の有無を課題に考察した。その結果、(1)では大半が名詞等活用しない形態素であることがわかったが、(2)と(3)では統計的検証を可能にする量のデータが得られず、更なるデータ集積を待つこととなった。産出量寡少の受容バイリンガルの研究では避け難い課題と言える。