著者
植木 亮介 山東 信介
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
MEDCHEM NEWS (ISSN:24328618)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.93-97, 2018-05-01 (Released:2020-04-01)
参考文献数
19

近年、DNA-encoded library(DEL)と呼ばれる手法が新たな創薬基盤技術として注目を集めている。本手法ではDNAがもつ「PCRによる増幅反応が可能」、「ハイスループットな配列解析が可能」という特性を利用し、無数の化合物が混合された状態においてスクリーニングを実行可能である。そのため従来法と比べ、迅速かつ簡便に106以上の多様な化合物の評価を行うことができ、Hit化合物の特定と構造活性相関の取得までのプロセスを効率化できる。本稿では、DELの構築法についてライブラリ構築の際に考慮すべきDNAの特性に触れながら概説する。