著者
山田 彩季 江藤 宏美
出版者
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科保健学専攻
雑誌
保健学研究 = Health Science Research (ISSN:18814441)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.1-10, 2013-03

目的 EBMの手法を用いて,妊娠期の骨盤位矯正に関するガイドラインの推奨文を作成することである.方法 システマティックレビュー.臨床上の疑問を,骨盤位を頭位にするためのケアとして,姿勢管理,鍼灸,骨盤外回転術(ECV)の有効性の 3 つを設定し,データベースからガイドラインおよびエビデンスレベルの高い研究を収集した.結果 姿勢管理では 2 文献が得られ,その効果は明らかでなかった.鍼灸では 5 文献が得られ,有効・無効の両方の結果が示されていた.ECVでは11文献が得られ,有用性が明確であった.子宮収縮抑制剤,局所麻酔の併用により成功率が上昇していた.結論 ECVの効果は明らかであり,他のケアについては更なる研究の蓄積が必要である.