著者
遠藤 俊樹 山田 秀昭 小田 稔周
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1999, no.2, 1999-03-08
被引用文献数
1

近年, IP網と電話網を融合した通信サービスを実現するため, IP網と電話網の間で, 通信プロトコル変換を行う音声ゲートウェイ(以下音声GWと称する)が開発されている。音声GWは, 低レート音声コーデックを適用することで, IP網でのパケットの使用帯域を低減しているが, IP/UDP/RTPヘッダによるオーバヘッドの問題が生じ, IP網に対し多量のIPパケットを転送することで, IP網内のパケット処理負荷を増大させる問題が生じる。これらの問題に対処するため, 同一着音声GW宛の音声データブロックを複数個多重して転送する方式が提案されている。本稿では, 音声GWにおいて, 各チャネル毎に複数の音声データブロックをまとめて転送する方式と, 複数チャネルを多重化する方式の, 各音声データブロックをパケット化する際の待ち時間(パケット化遅延)を考察する。その結果, 複数チャネルを多重化する方式が, 各チャネル毎に複数の音声データブロックをまとめ転送する方式に比べ, パケット化遅延が小さいことを示す。