著者
遠藤 俊樹 山田 秀昭 小田 稔周
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1999, no.2, 1999-03-08
被引用文献数
1

近年, IP網と電話網を融合した通信サービスを実現するため, IP網と電話網の間で, 通信プロトコル変換を行う音声ゲートウェイ(以下音声GWと称する)が開発されている。音声GWは, 低レート音声コーデックを適用することで, IP網でのパケットの使用帯域を低減しているが, IP/UDP/RTPヘッダによるオーバヘッドの問題が生じ, IP網に対し多量のIPパケットを転送することで, IP網内のパケット処理負荷を増大させる問題が生じる。これらの問題に対処するため, 同一着音声GW宛の音声データブロックを複数個多重して転送する方式が提案されている。本稿では, 音声GWにおいて, 各チャネル毎に複数の音声データブロックをまとめて転送する方式と, 複数チャネルを多重化する方式の, 各音声データブロックをパケット化する際の待ち時間(パケット化遅延)を考察する。その結果, 複数チャネルを多重化する方式が, 各チャネル毎に複数の音声データブロックをまとめ転送する方式に比べ, パケット化遅延が小さいことを示す。
著者
杉本 信太 加藤良司 小田 稔周
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告高度交通システム(ITS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.120, pp.209-216, 2006-11-17

SCTPおよびSHIM6はいずれもエンドホストにおいて動作するマルチホームプロトコルである。本稿では、SCTPとSHIM6をいくつかの観点から比較を行う。比較の目的は、両プロトコルの違いおよびそれがマルチホーム問題解決に対して及ぼす影響およびその意味について理解を深めることである。はじめに、システムアーキテクチャの観点から両プロトコルがTCP/IPスタック上でどのような位置付けにあり、他のプロトコルにどのようなインパクトを与えるのかについて考察する。次に、障害検知機構およびIPsecとの相互作用に関して議論する。Both SCTP and SHIM6 aim to solve problems in multihomed environments by providing locator agility to the upper layer protocols. In this report, we make comparison of SCTP and SHIM6 from different angles. The purpose of the comparison is to identify the differences and its their implications on effect and usability of multihoming features. We first take an architectural view of the protocols and examine what impact each protocol may have on TCP/IP stack of an endhost. Next, we compare failure detection mechanism of SCTP and SHIM6 to understand the functional difference. We also explore the scenarios of protecting SCTP session with IPsec and multihoming IPsec tunnel with SHIM6.
著者
猿渡 俊介 司 化 森川 博之 ヨハンイェルム 小田 稔周
雑誌
研究報告モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL)
巻号頁・発行日
vol.2010-MBL-52, no.9, pp.1-8, 2010-01-21

DLNA デバイスの操作履歴から抽出可能な,ユーザがいつ,どのように,どのようなコンテンツを閲覧したかなどの情報は,新商品の開発やユーザの状況にあわせた推薦サービスなどに役立てることができる.本稿では,DLNA デバイス間の通信を ARP スプーフィングを用いてモニタリングすることで DLNA デバイスの操作履歴を取得するシステム 「DLNA Probe」 の設計について述べる.DLNA Probe を用いることで,既存の DLNA の枠組みを壊すことなく,ホームネットワークに DLNA Probe を接続するだけで DLNA デバイスの操作履歴を収集することができる.