著者
関山 太 山県 弘忠
出版者
日本育種学会
雑誌
育種学雑誌 (ISSN:05363683)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.p146-151, 1976-06

水稲パーオキシダーゼザイモグラムの器官特異性を検出する目的で,4種類のポリアクリルアミドゲル電気泳動法を比較検討した。このうち垂直カラムによる焦点電気泳動法が優れていたが,市販の泳動分析装置てばアイソエンザイムの分離が不十分であった。そこで著者らは新しくユニット式ポリアクリルアミドゲルカラム電気泳動装置(U-タイプ)を作製した。U-タイプは6本のゲルカラム用ガラス管,これらガラス管を支える上下2枚の支持板,上部および下部電極,支持板と上部電極を支える左右2本の支持棒,および泳動距離の調節装置などから成り,外径10mm以下,長さ50〜200m?のガラス管を泳動目的に合わせて選定できること,泳動途中でゲルカラム毎に通電の中断あるいは開始ができること(ユニット配列),さらに泳動に必要な電極液の量が陽極0.25〜0.6ml(カラム直径3〜5mmの場合),陰極20mlと少量でよいことなどの利点を有する。水稲品種銀坊主の第1.3葉令期(第2葉がその全長の約3分の1まで伸長した時期)の植物体を供試し,U-タイプにより直径3mm,長さ150mmのゲルカラムを用いて泳動し,多数の明瞭なバンドから成る安定なザイモグラムを得た。これら36種の泳動条件を比較した結果,最適泳動条件は電圧が10V/cm,泳動時間が16〜18時間,電極液濃度が0.8%V/V(P)〜2.2%V/V(T)あるいは1.2%V/V(P)〜3.3%V/V(T)であった。
著者
赤藤 克己 山県 弘忠 森 重之
出版者
日本育種学会
雑誌
育種學雜誌 (ISSN:05363683)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.82-87, 1964-07-05

1.1957年キバナコスモスの種子に5kr,10krおよび20krのX線照射を行ない,20kr区の後代より大輪型,矢車型および八重咲型など実用的価値が高いと考えられる二,三の変異体を育成しえた。