著者
山石 季沙 松本 邦彦 澤木 昌典
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
日本都市計画学会関西支部研究発表会講演概要集 (ISSN:1348592X)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.121-124, 2022 (Released:2022-07-25)
参考文献数
4

本研究では、歴史的町並みを有する観光地において、域外資本店舗が画一的な印象を与えるファサード構成要素の状 態を明らかにすることを目的とした。評価構造を把握するため、評価グリッド法を用いた印象評価実験を行った。実験の結果、被験者は観光地景観に「特別感」と「安心感」が感じられたときに景観を「好ましい」と評価することが明らかになった。域外資本店舗による、地区のイメージと合致しない商品の取扱、写真やキャラクターを使用した過剰に内容を演出した広告とその過剰な掲示が、「宣伝が誇大だ」「工夫が感じられない」「安っぽい」と感じられ、これらの評価項目が「特別感」に反する「どこにでもある」という印象形成に寄与していることが明らかになった。