著者
山縣 亮介 石原 久代
出版者
一般社団法人 日本繊維製品消費科学会
雑誌
繊維製品消費科学 (ISSN:00372072)
巻号頁・発行日
vol.57, no.12, pp.915-923, 2016

<p><tt>フォーマルウェアは社会的側面から欠かせないが,その基準は曖昧であり,最近のフォーマルシーンでの若者の服装の乱れが指摘されている. そこで,フォーマル性評価に関与する要因を探るためにデザイン,柄,服装色についてフォーマル性の高い要因と低い要因を抽出し,それらを組み合わせたデザイン画32 種を作成し,SD 法10 形容詞対の官能検査を行った結果,フォーマル性には被覆度と服装色が大きく影響した. また,デザイン画と実際の服装評価との関係をみるために,3 種の実物製作を行い,モデルに着用させ,その着装画像を4D-box により赤,黄,黒,白の無地に色彩変換し,加えて同色のドット柄と花柄の計30 試料を作成し,先と同様の官能検査を行った結果,フォーマル性にはデザインが最も大きく関与し,色彩ではデザイン画での評価は黒が,実物では白が大きく関与した.しかし因子分析の結果は類似しており,フォーマル性,あたたかさ,力量性の3 因子が抽出され</tt><tt>た.</tt></p>