著者
宮田 典幸 坂本 竜一 堤 絵里子 塩塚 奈那 前田 麻木 武藤 敏孝 田邉 真紀人 高月 浩 澄井 俊彦 岡嶋 泰一郎
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.101, no.3, pp.769-772, 2012 (Released:2013-04-11)
参考文献数
10

脾摘後患者では液性免疫障害により敗血症,その重症化のリスクが高い.症例は64歳女性.45歳時に特発性血小板減少性紫斑病に対し脾摘.肺炎球菌ワクチンは未接種.悪寒,発熱を自覚した翌日に上下肢の紫斑が出現.その翌日当科受診し,肺炎球菌感染,DICの所見を認めた.既往歴から脾臓摘出後重症感染症による敗血症,電撃性紫斑をきたしたものと診断.ペニシリン大量投与,DIC治療にて救命しえたが,左膝表皮,右第3・5趾先端は壊死し,植皮,切断を要した.
著者
岡嶋 泰一郎 下池 朋子 井上 薫
出版者
一般社団法人 国立医療学会
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.51, no.6, pp.279-283, 1997-06-20 (Released:2011-10-19)
参考文献数
4

9名の肥満症患者で, 高たんぱく・低カロリーダイエット食, ハイプロッキー®(クッキーおよびリゾットタイプ)を用い, 減量治療を行った. 9名中, 5名は14日間ハイプロッキーのみ(916kcal/日)を摂取し, 軽度ではあるが有意の体重減少が得られ, 総コレステロール値も低下した. 9名中2名ではハイプロッキー以外のカロリー摂取(200~300kcal)があったが体重は減少傾向を示した. 他の2名ではハイプロッキー摂取を10日間行い, 以後は低カロリー食を摂取したが, 体重は減少傾向を示した. 全例, 治療の支障となるような副作用はなかった. 以上の結果より, ハイプロッキーは肥満症治療に有用であるが, ハイプロッキー単独で長期のダイエットを行うことの困難性も示唆された. ハイプロッキーは減量治療の動機づけなど短期に使用することで肥満治療における有用性が期待される