著者
宮田 典幸 坂本 竜一 堤 絵里子 塩塚 奈那 前田 麻木 武藤 敏孝 田邉 真紀人 高月 浩 澄井 俊彦 岡嶋 泰一郎
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.101, no.3, pp.769-772, 2012 (Released:2013-04-11)
参考文献数
10

脾摘後患者では液性免疫障害により敗血症,その重症化のリスクが高い.症例は64歳女性.45歳時に特発性血小板減少性紫斑病に対し脾摘.肺炎球菌ワクチンは未接種.悪寒,発熱を自覚した翌日に上下肢の紫斑が出現.その翌日当科受診し,肺炎球菌感染,DICの所見を認めた.既往歴から脾臓摘出後重症感染症による敗血症,電撃性紫斑をきたしたものと診断.ペニシリン大量投与,DIC治療にて救命しえたが,左膝表皮,右第3・5趾先端は壊死し,植皮,切断を要した.
著者
武藤 敏孝 高月 浩 萬納寺 聖仁 河村 京子 大藏 尚文 大島 孝一
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.58, no.8, pp.912-916, 2017 (Released:2017-09-05)
参考文献数
15

症例は37歳女性。子宮頸がん検診にて異常を指摘され来院した。子宮頸部生検にて粘膜下にCD20陽性の異常リンパ球が巣状に増殖し,MALTリンパ腫からびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫へのtransformationと診断された。Chlamydia trachomatis(C.trachomatis)による子宮頸管炎を合併しており,除菌治療を施行したところ,4ヶ月後に行った生検ではCD20陽性の異常リンパ球はほとんど認めず,リンパ腫病変は寛解と判断した。その後現在まで無治療にて再燃兆候は認めていない。MALTリンパ腫と感染症の関連については多くの報告があるが,胃以外について定見はない。子宮頸部MALTリンパ腫は稀であり,またC.trachomatisと子宮頸部MALTリンパ腫との関係は現在のところ不明である。検索しえた限りで報告例も確認できなかった。今後同様の症例蓄積と検討が望まれる。