著者
岡本 威明 菅原 卓也 山内 明 加藤 匡宏
出版者
愛媛大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

トリプトファンサプリメント事故品中に含まれる不純物3-phenylamino-L-alanine(PAA)を用いて、EoL-3細胞株およびヒト末梢血由来好酸球における各種ケモカインレセプター発現レベルの検討を行ったところ、PAA濃度依存的にヒト末梢血由来好酸球におけるCXCR2発現は増大し、CCR3発現は抑制された。EoL-3細胞株においても同様の傾向が確認された。これらの結果から、PAA曝露により好酸球に好中球の性質が一部付与され、インターロイキン(IL)-8への走化性を強めたことにより、更なる炎症が惹起され好酸球増多筋痛症(EMS)発症に至ったのではないかと推察された。