著者
岡部 裕美 冨田 久枝 七澤 朱音
出版者
千葉大学教育学部
雑誌
千葉大学教育学部研究紀要 (ISSN:13482084)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.191-198, 2017-12

[要約] 今の科目横断形になった「音楽表現」と「身体表現」の指導内容を2008年までさかのぼり,教師の指導内容や学生の学びを公演終了後の受講生の記述内容をもとに質的分析(Text Analytics)を行った。その結果,受講生達が試行錯誤や失敗,成功した実体験を元に多くを学び取り,保育者としての音楽的・身体的表現性を身に付けていく様子が明らかになった。また,過去4回にわたって実施した選修をまたぐ授業相互参観を通して,教員相互のコミュニケーションに質的,量的な変化が見られたことが見て取れた。量的な変化から言えば,明らかにコメント者からの記述量もリコメント者からの記述量も増加していた。さらに,回を重ねる中で参観者・授業者がそれぞれの視点からコメントが述べられるように質的にも変化していった。授業実践者もリコメントの内容に同じ目線と協働意識が芽生えている内容の記述が見られた。