著者
岩下 友也 吉田 等 津國 正一
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
地震工学研究発表会講演論文集 (ISSN:18848435)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.533-536, 1997

非線形有効応力解析を行い, 大地震時のロックフィルダムの残留変位を推定した. 飽和部のロック材料の構成式として, 累積損傷度から計算した塑性歪みを考慮できるDensificationモデルを用いた. 構成式のパラメータは, 密に締め固めたロック材料の繰返し中空ねじり試験結果のシミュレーションから求めた. 入力地震動としてはマグニチュード8.0相当の模擬地震動と, 兵庫県南部地震の際, ダムで観測された2種類の波形を用いた. 解析結果から上流側では地震中に発生する過剰間隙水圧の影響で, 下流側よりも比較的深い範囲で変形が生じた. 入力地震動の主要動の継続時間が, 最終的な残留変位量に大きな影響を及ぼす.