著者
岩切 淳一 浜田 道昭
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.217-220, 2016 (Released:2016-07-25)
参考文献数
20

Recent advances in high throughput sequencing technologies unveiled that large number of long non-coding RNAs (lncRNAs) are transcribed from human genome. Currently, these emerging transcripts are needed to be functionally classified and annotated. Here we review several bioinformatic approaches for analyzing the important characteristics of the lncRNAs toward discovering their functions: 1) tissue specificities of lncRNA expressions, 2) two types of macromolecular interactions (RNA-RNA and RNA-protein interactions), 3) secondary structures of lncRNAs.
著者
岩切 淳一
出版者
特定非営利活動法人 日本バイオインフォマティクス学会
雑誌
JSBi Bioinformatics Review (ISSN:24357022)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.1-10, 2022 (Released:2022-06-02)
参考文献数
61

ノンコーディングRNA (non-coding RNA: ncRNA)は、名前の通りタンパク質を「コードしていない」という特徴のみで分類される多様な転写産物の総称であり、ncRNAが生体内で担う機能は非常に多岐に渡ることが知られるようになってきた。21世紀に入って以来、様々な生物のゲノム配列が解読され、さらに次世代シークエンサーの登場によって膨大な量のRNA配列データが取得できるようになったことで、細胞の中に存在する様々なncRNAの存在が明らかとなってきた。ゲノム配列を使った新規ncRNAの探索や、シークエンサーから生み出される大量のRNA塩基配列のデータ解析、RNA配列からの高次構造予測など、RNA研究を行う上で、配列データを用いたバイオインフォマティクスは、必要不可欠な存在になっているといっても過言ではないであろう。本稿では、様々な実験手法により生み出される大量のRNA配列データの現状と、発見が相次ぐncRNAとその新たな機能について解説する。