著者
利部 伸三 酒向 美紗 岩屋 和子 桐山 和久
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.393-398, 2001-11-20

新規の1-アリールメチル-2-アリールイミダゾリジンを2種の方法, 即ち, 2-アリールイミダゾリジンの1-位の窒素原子へのハロゲン化アリールメチルの塩基存在のもとでの求電子置換反応あるいはN-アリールメチルエチレンジアミンとベンズイミデートとのイミダゾリジン環化反応によって合成した.生成物の構造はNMR, MSやIRスペクトルなどで確認した.MSスペクトルでは2-置換イミダゾリジン構造に特徴的な解裂パタンが見られた.殺ダニ活性はアリールメチルに関してはパラ位のクロロ, t-ブチル, フェニル置換体, 2-アリールに関してはオルト位のジフルオロ体に見られ, その中で, 1-(p-クロロベンジル)-2-フェニルイミダゾリジンと1-ベンジル-2-(2, 6-ジフルオロフェニル)イミダゾリジンに50ppmで強い活性が見られた.1位の(クロル置換)ピリジルメチルや2位のピリジン誘導体は弱い活性しか示さなかった.